厚生労働省老健局振興課より、手すり(床置き式)用すべり止め金具に関する事故の発生を防止するための注意喚起について連絡がありました。内容は、以下の通りです。
■手すり(床置き式)用すべり止め金具(商品名:ベッドでとまるくん)
当該製品を接続した手すり(床置き式)とベッドの間に首が挟まった状態で発見され、死亡が確認された。
当該製品は、当該事業者が製造している手すり(床置き式)の脚部に取り付け、当該製品のゴム板部をベッドの枠(ベッドサイドフレーム)に下からあてがうことで、手すりを使用する際の揺れやズレを軽減する製品である。手すりをベッドに固定させる製品ではない。
調査の結果、手すりに横方向(ベッドから離れる方向)の力が加わったことにより、ベッドのサイドフレームとの接触部がずれて手すりが移動し、手すりとベッドの間にすき間が生じていたところへ、何らかの原因により使用者がそのすき間に入り込み、首を挟まれて事故に至ったものと推定される。
当該製品の取扱説明書には、設置に際してベッドとすき間を空けない旨の注意事項は記載されていたが、当該製品に横方向(ベッドから離れる方向)の力を加えたとき、手すりとベッドとの間にすき間が生じる場合があることについての注意事項はなかった。
事業者は、当該製品の販売を平成23年9月末で終了するとともに、平成22年12月から販売している当該製品の後継品には、抜け止め金具を取り付け、横方向(ベッドから離れる方向)の力による手すりの移動防止に配慮している。
福祉用具の使用に際しては、心身の状況や生活環境等に応じた選定がなされた上で適切に使用されるよう、安全性を確保する措置を講じていくことが重要です。福祉用具は、様々な使用状況が想定されますが、いずれの状況においても適切に使用され事故等の発生が防止されますようご留意ください。
詳細は、経済産業省HP「製品安全ガイド」をご覧ください。
また、これまでに消費者庁及び製品評価技術基盤機構から公表された福祉用具に関する製品事故が、厚生労働省の関係団体である日本福祉用具・生活支援用具協会(JASPA)において公表されています。