ホーム お知らせ 行政情報 福祉用具の重大製品事故報告について(口腔用手指保護具、床ずれ防止用具、電動車いす(ハンドル型)、電動車いす(ジョイスティック形)、電動座椅子(移動用リフト))

2012年11月14日 行政情報

福祉用具の重大製品事故報告について(口腔用手指保護具、床ずれ防止用具、電動車いす(ハンドル型)、電動車いす(ジョイスティック形)、電動座椅子(移動用リフト))

 消費者庁が11月9日に「消費生活用製品の重大製品事故に係る公表について」を発表しました。当該資料には、株式会社オーラルケアが製造した手指保護具(口腔用)による事故の調査結果を踏まえ、再度、以下のように注意喚起されています。

 施設内で当該製品を使用中、当該製品の一部が破断して患者の口腔から体内に入り、病院に搬送後、窒息による死亡が確認されました。
 調査の結果、当該製品には劣化の痕跡や破損の起因となるような異常は認められないが、何らかの原因で内側からクラックが生じ、継続的な使用によって破断したものと考えられます。なお、パッケージには、使用上の注意は記載されているものの、内側の破損や破損時の危険性等の注意喚起の表示が無く、現行の注意表示では不十分であると考えられます。

■使用にあたっての注意
・製品を使用する際には、同梱された取扱説明書をよく読んで使用してください。
・使用頻度、回数等を勘案して一定期間(事業者は、1日3回使用する場合、使用開始から6ヶ月を交換の目安としている。)で廃棄、交換をしてください。
・製品の使用前又は使用後には製品の外観(指挿入部分を含む)を目視し、ひび割れを確認した場合は使用を中止してください。挿入する指と同方向の縦のひび割れ、また製品内部(指挿入部分)のひび割れやキズは、見落としやすいので特に注意してください。

 また、厚生労働省老健局振興課より、床ずれ防止用具、電動車いす(ハンドル型)、電動車いす(ジョイスティック形)、電動座椅子(移動用リフト)に関する事故の発生を防止するための注意喚起について連絡がありました。内容は、以下の通りです。

■床ずれ防止用マットレス
 使用者(100歳代)が当該製品を敷いたベッドから滑り落ち、負傷した。
 当該製品の使用状況を含め、現在、原因を調査中。

■電動車いす(ハンドル形)
 使用者(80歳代)が当該製品に乗車中、踏切内で列車にはねられ死亡した。
 当該製品の使用状況を含め、現在、原因を調査中。

■電動車いす(ジョイスティック形)
 当該製品に乗ってスロープを登坂中、後方に転倒し、負傷した。
 当該製品の使用状況を含め、現在、原因を調査中。

■電動座椅子(移動用リフト)
 当該製品に着座中、座面を下げたところ、座面と床の間に足を挟み、負傷した。
 当該製品の使用状況を含め、現在、原因を調査中。


 福祉用具の使用に際しては、心身の状況や生活環境等に応じた選定がなされた上で適切に使用されるよう、安全性を確保する措置を講じていくことが重要です。福祉用具は、様々な使用状況が想定されますが、いずれの状況においても適切に使用され事故等の発生が防止されますようご留意ください。

 また、これまでに消費者庁及び製品評価技術基盤機構から公表された福祉用具に関する製品事故が、厚生労働省の関係団体である日本福祉用具・生活支援用具協会(JASPA)において公表されています。