「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律」(平成26年法律第51号。以下「第4次分権一括法」という。)が、平成26年3月14日に第186回通常国会に提出され、5月28日に可決成立し、6月4日に公布されました。この第4次分権一括法において介護保険法(平成9年法律第123号)の一部が改正され、平成27年4月1日から施行されますのでお知らせいたします。
【主な改正内容】
1 業務管理体制の整備関係
《1》 事業者は業務管理体制の整備に関する届出を行わなければならないが、その届出先に
ついて、以下のとおりとすること。(新法第115条の32関係)
(1) 指定等を受けている事業所等が2以上の都道府県の区域に所在し、かつ、2以下の地方
厚生局の管轄区域に所在する事業者にあっては、事業者の主たる事務所の所在地の都
道府県知事(これまでの届出先は厚生労働大臣)
(2) 全ての指定等を受けている事業所等がーの指定都市の区域に所在する事業者にあって
は、当該指定都市の長(これまでの届出先は都道府県知事)
(3) 指定等を受けている事業所等が3以上の地方厚生局の管轄区域に所在する事業者にあっ
ては、厚生労働大臣(届出先の変更なし)
(4) 地域密着型サービス事業又は地域密着型介護予防サービス事業のみを行う事業者で
あって、指定等を受けている全ての事業所等の所在地がーの市町村の区域に所在する
ものにあっては、当該市町村長(届出先の変更なし)
(5) (1)から(4)のいずれにも該当しない事業者にあっては、指定等を受けている事業所等
の所在地の都道府県知事(届出先の変更なし)
《2》 《1》 の(1)の場合においては、
(1) 届出を受けた都道府県知事は、業務管理体制の整備に関して事業者に報告命令、質問
又は立入検査等(以下「検査等」という。)を行う際には、当該事業者の指定等を行っ
た都道府県知事又は市町村長(以下「関係都道府県知事等」という。)と密接な連携の
下に行うこと(新法第11 5条の33第2項関係)
(2) 指定等を行った又は行おうとする都道府県知事又は市町村長は、その指定等に係る事
業者の業務管理体制の整備に関して必要があると認めるときは、届出を受けた都道府
県知事に対し検査等を行うよう求めることができること(新法第11 5条の33第3項関係)
(3) 届出を受けた都道府県知事が業務管理体制の整備に関して行った改善命令に事業者が
違反したときは、関係都道府県知事等に対し、当該違反の内容を通知しなければなら
ないこと(新法第11 5条の34第5項関係)
とすること。
2 市町村に対する指導関係
都道府県知事は、市町村長(指定都市及び中核市の長を除く。以下同じ。)に対し、市町村長が行う介護サービス事業所等の指定事務等について、報告を求め、又は助言若しくは勧告をすることができることとすること。(新法第197条第3項関係)
3 その他
地方厚生局の業務の見直しについては、別途、厚生労働省組織規則(平成13年厚生労働省令第1号)の改正を行うこととしている。
また、健康保険法等の一部を改正する法律(平成18年法律第83号)附則第130条の2第1項の規定により、なおその効力を有するものとされた同法第26条の規定による改正前の介護保険法についても、上記と同内容の改正が行われました。