平成26年10月3日(金)に開催された介護給付費分科会介護事業経営調査委員会において、平成26年介護事業経営実態調査結果が公表されましたので、ご報告いたします。
特定施設は、収支差率12.2%で全サービスで最も高く、また前回平成23年調査から急激に上昇しています(前回平成23年は3.5%)。
また、総収入に占める給与費割合は39.9%で、福祉用具貸与の次に低く、前回平成23年調査から急激に低下しています(前回は49.0%)。
この調査の収支には、介護報酬収入やそれに関する支出だけでなく、入居一時金、家賃、食費等の売り上げも含まれており、これだけで介護報酬が高すぎるという結論は導けません。
しかし、概要資料だけでは、特定施設の介護報酬改定にとって大変不利な情報が示されています。
昨年、特定協から野村総合研究所に委託して実施した特定施設経営概況等調査(特定協独自調査)では、収支差率は8.7%でした。
12.2%という収支差率はこれまでの調査結果からも、疑問が残る結果と考えています。
http://www.tokuteikyo.jp/news/description.php?id=1027
今後、介護報酬の引き下げ圧力が強まると考えられますが、納得感のある改定に向けて、厚生労働省に対して丁寧に説明してまいりたいと考えております。
今後のスケジュールは、以下のとおりです。
10月15日(水) 第110回介護給付費分科会 介護事業経営実態調査結果など
10月下旬 第112回介護給付費分科会 特養、特定施設
11月中下旬 第115回介護給付費分科会 処遇改善、地域区分など
11月下旬〜12月上旬 介護給付費分科会 報酬・基準の基本的な考え方の整理・取りまとめ
1月中下旬 介護給付費分科会 介護報酬改定案の諮問答申
今後も、迅速に情報提供してまいります。
なお、9月28日(日)の日本経済新聞の1面に、介護職員処遇改善に関する記事がありましたが、翌日9月29日(月)の介護給付費分科会において、厚生労働省から、「報道された内容は、何も決まっていないものであり、介護給付費分科会でご議論いただくべきもの。」という説明がありました。