東京都から特定協あてに、「老人施設における救急車要請時に備えた事前対応要領及び救急車の適正利用について(お願い)」の周知依頼がありました(東京都内全有料老人ホームに対してお願いの文書をお送りしているとのことです)。今回は、東京都からの依頼ですが、全国的に救急要請の適正利用について問題になっていることは周知のとおりです。
(東京消防庁事務連絡より抜粋)
老人施設からの救急搬送は、毎年、増加を続けています。その事案の中には、サチュレーションの低下、ターミナルケアの入所者の心肺停止など、本来、協力病院との連携の中から必要な場合に救急要請されるべきものと思われる事案や、緊急時の対応について、事前に家族と話し合われていれば、と思われる事案などにより、救急現場(老人施設)から受入先医療機関が決まらずに、長時間、現場から救急車が動けないというケースが多く散見されています。また、老人施設から救急車を要請された際の救急隊の現場滞在時間と全体を比較すると、老人施設における現場滞在時間は長く、年々延伸しています。その要因として最も考えられることは、大きく分けると2点あります。
- 受入先医療機関(協力病院等)の決定までに時間が掛っていること。
- 救急車を要請する施設関係者によっては、入所者の情報を把握しておらず、救急隊員に伝えるべき必要な入所者情報を伝えられないこと。(施設内における職員間の情報共有が図られていないことなど)
そのようなことから、救急車を要請した際、救急隊に対して、必要な入所者の情報や協力病院の情報などが円滑に引き継がれ、速やかに医療機関に搬送出来るよう、「救急車要請時に備えた事前対応要領」の事項について、施設内での取り組みに御協力頂きたくお願い致します。
事業者の皆様におかれましては、下記資料を参考に、救急車の適正利用にご協力ください。