公益財団法人介護労働安定センターから「平成27年度介護労働実態調査結果」が公表されました。
本調査は介護職員の離職率や賃金、雇用管理の取組みなどを調査したものです。
1年間の離職率(平成26年10月1日から平成27年9月30日)は、全体では16.5%(平成26年度16.5%)でしたが、特定施設入居者生活介護(介護付きホーム)は24.7%(平成25年度23.0%)と高くなっています。
※離職率:1年間の離職者数÷平成26年9月30日時点の在籍者数×100
もう少し長い期間でみますと、以下のとおり、介護付きホームの離職率は下がっていますが、平成27年度は少し上がってしまいました。
介護労働安定センター介護労働実態調査
平成19年9月末 40.3%
平成20年9月末 32.5%
平成21年9月末 29.1%
平成22年9月末 25.1%
平成23年9月末 24.9%
平成24年9月末 25.2%
平成25年9月末 22.8%
平成26年9月末 23.0%
平成27年9月末 24.7%
同じ調査から、介護付きホームは特養などと比較して(1)事業開始年数が短い、(2)都市部に多い、(3)民間企業が多いということが判ります。こうした傾向が影響しているかもしれませんが、介護付きホームのサービスの向上、事業の安定のためにも、定着率の向上が望まれます。
同調査において「早期離職防止や定着促進のための最も効果のあった方策」を尋ねたところ、介護付きホームでは、以下の項目が高くなっています。
- 賃金・労働時間等の労働条件(休暇をとりやすくすることも含める)を改善している 19.4%
- 労働時間(時間帯・総労働時間)の希望を聞いている 16.2%
- 職場内の仕事上のコミュニケーションの円滑化を図っている(定期的なミーティング、意見交換会、チームケア等)9.8%
- 非正規職員から正規職員への転換の機会を設けている 8.1%
- 能力や仕事ぶりを評価し、配置や処遇に反映している 6.5%
- 新人の指導担当・アドバイザーを置いている 5.4%
各社におかれましては、より一層、職員定着の対策に取り組んでいただきますよう、お願いいたします。
詳しくは、以下をご覧ください。