4月6日から仙台で津波の被害を受けた特定施設を支援するため、会員事業者の協力を得て、支援スタッフを派遣しております。
5月12日(木)から5月18日(水)まで、株式会社寿恵会 ネオサミット湯河原の小澤様(元特定協事務局員)をリーダとして第9チーム4名の方が、被災した特定施設の支援を行いました。
「ウェルフェアー多賀城」様の支援
小澤匠様(株式会社寿恵会 施設管理課)
佐藤輝幸様(財団法人シニアライフ振興財団 トレクォーレ横浜若葉台)
「ハートフル仙台」様の支援
笠木譲太様(財団法人シニアライフ振興財団 トレクォーレ横浜若葉台)
田部聡様(株式会社ベネッセスタイルケア 人財部)
初日(5月12日)は、第8チーム(リーダー:株式会社寿恵会堺様)5名と被災施設の状況や支援方策などの引継ぎ・意見交換を行いました。
2日目(5月13日)は、2班に分かれて支援を行いました。
ウェルフェアー多賀城班は、避難先の杜のまちクリニックでの顔合わせの後、第8チームに引き続き、ウェルフェアー多賀城の片付けを行いました。
ハートフル仙台班は、施設への出張販売のお手伝いのほか、折り紙などの個別レク、体操・合唱などのレク、傾聴などを行いました。折り紙は、単純なパーツを作っていただいて、最後に全部を合体させて一つの作品を作ることにしました。体操のレクに関しては、外出や散歩ができない分、1日の中で体を動かす必要があり、必ず入れた方がよい様子でした。皆さん、合唱もお好きで、歌詞カードを見ながら10曲ほど連続して歌っていただきました。
3日目(5月14日)も、2班に分かれて支援を行いました。
ウェルフェアー多賀城班は、前日に引き続き外周の漂流物を片付けました。溜まった土にガラスの破片が多く混ざっており、撤去に苦労しました。午後から、サン・ラポール南房総様からの5名の支援スタッフの方が合流し、合計7名で、さらに大小の片付けを進めました。
ハートフル仙台班は、前日に引き続き、体操、合唱、DVD、折り紙、手品漫談など様々なレクを行いました。特に簡単な道具を準備して行った習字について、久しぶりの習字に、夢中で取り組まれました。中には、「数十年ぶりに筆をとった。孫に見せる。」と持って帰られる方がいらっしゃったり、「手の麻痺で何にもできない」と遠慮されておられた方が「今日、左手で筆をもって字が書けた。あきらめずにやれば新しいことが始められる。嬉しい。」と涙され、「すぐに娘に習字の準備をお願いします」とおっしゃる方もいらっしゃいました。
4日目(5月15日)は、ウェルフェアー多賀城のご入居者の避難先の杜のまちクリニックで、サン・ラポール南房総の支援チームを中心に昼食の炊き出しを行いました。メニューは、鮭のちゃんちゃん焼、芋煮汁、ゼリー(サン・ラポール南房総チーム)およびきゅうり、ナス、白菜の浅漬け(第9チーム全員)。避難後、ずっと仕出し弁当が続いておられたので、温かい食事に喜んでいただき、食事後には涙を流し感謝するご入居者もおられました。
杜のまちクリニックでの炊き出し終了後、ウェルフェアー多賀城へ移動し、前日の片付けの続きを行いました。建物横の土を土嚢袋に入れ撤去したのですが、水を含んだ土は想像以上に重く1袋30kgはあるので、苦労しました(28袋)。玄関入口周辺が土だらけで汚れているので、サン・ラポール南房総からお持ちいただいた高圧洗浄機で清掃してすっきりしました。
ハートフル仙台班は、プラスチック製のピンとボールを使ったボーリング大会を行いました。普段はレクに入ってこられない男性のご入居者の方も、ご自身から希望されて参加されて盛り上がました。
5日目(5月16日)は、ウェルフェアー多賀城班は、避難先の杜のまちクリニックで、散歩、レク、傾聴等の支援を行いました。サン・ラポール南房総チームは、午後からウェルフェアー多賀城に移動し、清掃等を行いました。
ハートフル仙台班は、午前中は習字のレク、午後は、電子レンジでできるカップケーキを手作りして召し上がっていただきました。1人前の粉末とタマゴを1つ紙カップにいれて、しっかりと混ぜ合わせて、レンジで2分、大きく膨らんでできるカップケーキです。ご入居者には皆さん、美味しいと大絶賛していただき、完食されました。おやつがでることも少なく、温かいスイーツだったので本当に喜んでいただけました。その他、折り紙、合唱のレクを行いました。
この日は午後から、市原理事、長田事務局長が合流し、ハートフル仙台のカップケーキ作りやウェルフェアー多賀城の清掃のお手伝いをしました。
6日目(5月17日)は、全員で行動しました。
午前中は、ウェルフェアー多賀城で、2、3階と、1階事務所の清掃を行いました。市原理事、長田事務局長も合流し、一時期は総勢11名となりました。サン・ラポール南房総の方はお昼に帰途につき、残りのメンバーで、ケアハウスうらやすが避難されている老人保健施設春風のころで、ご入居者に体操、風船バレー、かるた等のレクを行いました。その後、ハートフル仙台に移り、手品、体操、合唱、折り紙のレクを行いました。支援終了後、メンバー全員で折り紙のパーツを組み立て、「色とり鳥(いろとりどり)」の製作を行いました。
7日目(5月18日)は、最後の挨拶にお伺いいたしました。施設長をはじめとする職員の皆様、ご入居者に最後のご挨拶を行い、皆様と支援スタッフで記念写真を撮らせていただきました。ハートフル仙台では、常務理事、副施設長、職員の方、ご入居者に最後のご挨拶を行い、第9チームで作成した「色とり鳥(いろとりどり)」をお渡しいたしました。
第9チームで継続的な支援は一旦終了となりました。第1チームから第9チームまで心と心のバトンを受け継ぎ、また、被災された方々から逆に勇気をいただきながら、支援をさせていただきました。一日でも早く、少しずつでも、元の生活にお戻りになることを心から願っております。