平成27年度介護報酬改定に向けて、平成26年4月28日の第100回介護給付費分科会において議論が開始されたところです。
介護報酬改定などの制度改正に対し、昨日5月13日に、市原代表理事から厚生労働省老健局原局長、木倉保険局長、岡田社会・援護局長に対し、意見書「地域包括ケアシステムにおける特定施設入居者生活介護の活用のための介護報酬等に関する意見」を提出いたしました。
三局長ともに丁寧に話を聞いていただき、本当に感謝申し上げます。今後の制度改正、報酬改定の具体的な検討の中で、さらに現場の実態等をお伝えして、意見が反映されるよう働きかけてまいります。
■意見書概要「地域包括ケアシステムにおける特定施設入居者生活介護の活用のための介護報酬等に関する意見」概要
1)都市部の特定施設で働く人材確保のために
・介護職員処遇改善加算の廃止に伴う基本単位の引き上げ
・サービス提供体制加算の創設
・地域区分単価の見直し
・介護職員初任者研修の見直し
・短時間勤務制度と常勤要件の見直し
・EPAによる介護士の特定施設における受け入れ
2)特定施設における重度化対策促進・医療との連携のために
・認知症や医療行為が必要な方の介護・看護に対する評価
・看取り介護の一層の評価
・服薬内容に関する医療機関との連携
・資格・研修制度の見直し
・診療報酬の見直し(特医総管の見直し・看取り期の訪問看護の活用)
・入院中の一時外泊時にも特定施設入居者生活介護等の在宅サービスが利用できるように
3)一般在宅の高齢者を支えるために
・短期利用特定施設入居者介護の基準緩和
4)都市部で増大する介護ニーズの対応のために対して
・特定施設の需要把握に関する指導
・公募制度の透明化
・特別養護老人ホームとの役割分担
・特定施設入居者生活介護の利用料の医療費控除について
5)特定施設入居者生活介護の入居者の事務負担の軽減に対して
・法定代理受領の同意書や個人情報の利用提供に関する同意書の廃止について
・高齢者向け住まいの情報提供体制の充実について
■厚生労働省老健局 原局長のコメント
「介護職員の処遇改善に関しては、与野党においても議論されているところである。その他の意見についても、今後の介護報酬改定の検討過程などで検討していきたい。」
■厚生労働省保健局 木倉局長のコメント
「医療と介護がどのようにミックスして入居者の生活を支えるのか、これまでの形だけでなく、今後のあるべき姿を検討していきたいので、現場の実態、入居者の状態を情報共有してほしい。」