一般社団法人全国特定施設事業者協議会(特定協)、一般社団法人認知症介護事業者連絡協議会(認介協)、一般財団法人サービス付き高齢者向け住宅協会(サ住協)および公益社団法人全国有料老人ホーム協会(有老協)の4団体は、平成26年4月の集合住宅の入居者に対する診療報酬の大幅な引き下げにより、介護現場にどのような影響があったか、合同アンケートを行いました(5月下旬から6月10日まで)。
アンケート結果について、以下のとおり取りまとめ、厚生労働省に報告しましたので、情報提供いたします。アンケートにご協力いただいた特定施設の皆様には、感謝申し上げます。
4団体は、この結果も踏まえ、訪問診療が必要な入居者に対して適切に訪問診療が行われる仕組みを構築していただくよう、厚生労働省に対して求めてまいります。
○回答 1,764事業所(施設・住宅)
(内訳)介護付有料老人ホーム973、認知症高齢者グループホーム336、サービス付き高齢者向け住宅250など
(1) 今般の診療報酬改定の影響による訪問診療医療機関の変更(1件以上)
医療機関の変更あり 155事業所(8.8%)
(2) 訪問診療を行う医療機関が実施する方式 (最も対象者数が多い医療機関)
月1回は同一日に、別日にお一人訪問診療(一定の緩和措置) あり
867事業所(49.1%)
(3) 月1回は同一日に、別日にお一人訪問診療(緩和措置)がほとんど又は一部の事業所(867事業所)
「問題がかなりある」「少しある」合計530事業所61.1%
■ 今回の診療報酬の改定による現場・入居者への影響 (複数回答)
(1) 医師の訪問日時が不規則で、管理者・看護師等からの情報提供やカンファレンスが難しくなった 483事業所(55.7%)
(2) 処方期間がばらばらになる、1か月分まとめて処方されるなど、薬の管理が大変になった 340事業所(39.2%)
(3) 訪問診療の診察時間が短くなった 316事業所(36.4%)
(4) 緊急時対応の主治医の関与が減った(連絡が付きにくい、臨時往診が減った、救急車対応等が増えた) 242事業所(27.9%)
(5) 訪問診療の形式により人・月によって費用負担が異なることから、説明が難しい・苦情になった 235事業所(27.1%)
(6) 1日に複数人の異なる医師が訪問診療に来て、連携しにくい 222事業所(25.6%)