平成22年12月9日(木)に特定施設専門研修― ≪施設でよく悩むテーマである「認知症」「終末期」「家族ケア」について、まとめて学んでみませんか?≫を東京都の日本教育会館にて行いました。
児玉寛子様
東京都健康長寿医療センターから伊東美緒様、島田千穂様、児玉寛子様を講師にお招きし、介護現場で悩ましいテーマについて学ぶ機会となりました。馬島理事のご挨拶の後、『家族の思いに気づく』の研修では、児玉寛子様から、施設に高齢者を入居させることで、家族は楽になると思われがちですが、そうではないことを調査結果によって示していただき、家族との向き合い方を考えさせられる講義でした。
伊東美緒様
『認知症ケアについて』の研修では、伊東美緒様から、介護職員が「物取られ妄想」などのBPSDの引き金になっていることに気付かされる内容でした。なぜ入浴は週2回なのかの話では、入居者の要望(Wants)とかけ離れた場所でサービスが決められていると再認識する機会となりました。
島田千穂様
『終末期ケアについて』の研修では、島田千穂様から、終末期ケアをするための体制をどのように作っていくかと、終末期に関する高齢者の望みをどのようにくみ取るかについて講義していただき、その後『安心して自分らしい最期を迎えるには?』のグループワークを行い、参加者の終末期ケアについての考えを整理することができました。
グループワークの様子
研修会の様子
今回の研修は、定員数を大きく上回るお申込みをいただき、参加していただけない会員様もおられました。この場をお借りして、お詫び申し上げます。
150名定員の所300名近い申し込みがありましたので、第2回東京専門研修を企画しております。
- (アンケート意見の抜粋)
- ・認知症の接し方を変えることで不穏や不安を取り除くことができるということがよくわかりました。終末期ケアについては、どこからが終末期でどこまでのことができるかということが、とても難しいこともよくわかりました。その方の死という最後をいかに尊重し苦痛や辛さをなるべく取り除いたケアをつとめていきたいと思います。
- ・実例を伴った話が多く現場職員の思い不安等を具体的に示されておられ分かりやすかった。認知症ケアや終末期ケアは現在取り組んでいる問題であり職員間での認識の共有へつながるきっかけとなる研修となったと思います。
- ・グループワークを行うことで自分が何に疑問があったか見えてきました。逆に自分が考えなかった、他の意見を調整していく事を知ることができて、現場でもとりいれていきたい。
- ・現場の実務に則した内容。また、理想論ではなく実際の現場に対応した話で、大変参考になった。
- ・グループワークのテーマが難しすぎた。