ホーム 活動報告 特定施設専門研修(札幌会場)を実施しました。

2010年6月8日

特定施設専門研修(札幌会場)を実施しました。

 去る6月8日(火)に、札幌市中央区にあるノースイン札幌・北農健保会館において、特定施設専門研修を開催いたしました。北海道内の特定協正会員と特定協の活動をご理解いただくため、幅広く非会員の方にもご案内させていただき、一般の方も含め20法人45名のご参加となりました。

澁谷講師

 まず、『特定施設の医療に関する現状と法的課題』について、特定協事務局長の長田より説明をいたしました。当日のアンケートには「特定施設における医療の課題の整理に役立ちました」などのご感想のほか、「介護職の医療規制緩和について早く基準を明確にしてほしい」「介護職が安心して携われるようにしっかりと環境を整えていただきたい」等のご要望を頂戴しました。続いて、メディカル・マネージメント・プランニング・グループ(MMPG)の澁谷辰吉様より『地域医療機関との連携」についてご講義をして頂きました。「日常の事例など紹介してくださり、また参考になる事柄もお聞きすることができて興味深く楽しく聞けた」「他職種の詳細が理解でき、意外な部分がありました」などのご感想を頂戴しました。

 

小泉講師

小泉講師

 また、午後からは『看護職との連携』について、北海道介護福祉士会会長の小泉昭江様にご講演をお願いいたしました。参加者を飽きさせない「全員参加型」の研修会で、小泉講師のご経験談を交えた講義内容は「内容がとてもわかりやすく、聞いていて『確かにそうだ』と思えるところがたくさんありました」「医療看護から福祉看護へ。施設に帰ってもう一度話をしたいと思います」「興味深い研修でした。自分の職場でも伝えていきたいと思う。コミュニケーションの本質、介護、看護の本質とは何かということも今後伝えていきたい」と、参加者アンケート結果も大変満足度が高いものとなりました。

 

 最後に情報交換会を行い、6グループに分かれ「看護職との連携」のテーマについて、事務局員と小泉講師も加わり、活発な意見が交わされました。最後に各グループの意見交換の内容を発表していただき、それに対して、小泉講師から「介護も看護もお互いの仕事を確認する必要性を感じているのに遠慮をしていることが多いのでは」等のご講評を頂きました。

グループワークの様子

グループワークの様子

発表の様子

発表の様子

 

懇親会の様子

懇親会の様子

グループワークの様子

グループワークの様子

 

 研修会終了後に、「レストランけんぽ」にて懇親会を行い、小泉講師のほか、ご希望者13名がご参加下さいました。皆様ご多忙の中、普段気になっている事やその他情報交換など、講義内容を振り返りながら、楽しい一時を過ごすことができました。

 今後も各地域において、会員事業者のご要望にお応えできるよう、研修会等を企画したいと考えております。

【情報交換会での発表内容】
・医師との連携の取り方が難しい。
・看護と介護の仕事の線引きが必要。お互いの仕事から歩み寄る体制や情報共有の必要性。
・看護観・介護観の課題がある。
・看護師と介護職員の壁、「わだかまり」がある。
・介護職は医療関係の勉強をしている、栄養士の研修はあるが、看護職員は介護の研修がない。
・ナースと介護職では通院の必要性の基準が違う。(介護職は早く病院に連れて行ってほしいと感じている。)
・夜間の救急搬送について、24時間のナース体制とそれ以外のホームによって対応が異なる。
・ホームとしては「コンビニ受診」といわれても、受診できることで安心を提供できる。
・胃ろうの方の受入れについて、最近入居相談が増えている印象。介護職は関わらざるを得ない。
・申し送り、情報共有、お互いに補い合っている。介護職も医療的なところを勉強する。
・スタッフ間の信頼関係があれば乗り越えていける。
・研修や会議の場が必要。お互いのことを理解すれば業務がスムーズ。
・情報共有の方法について、連絡ノートの活用。各内容に制限せず、些細な事も書く。
・看護体制を1階に集約していたが、各階にナースがいるように変更。結果、介護との連携が進んだ。ただし、代わりにナース同士の連携を確保することが重要。
・自立の方の対応はどうしているかの確認。定期的な話し合いをしている。
・日々10~15分くらいで1日1人ずつのカンファレンスをして、2ヶ月後には必ず見直しをする。
・担当者がパソコンで情報を入力し「処遇会議」においてプリントアウトして活用。
・介護、看護の役割分担として、統括部門で割り振りを実施する例、リーダーを置いている例、置いていない例がある。
・夜間の対応や、受入れの基準をどうしているか、内部研修等をどのようにしているかの話題が出た。
・お互いの業務を理解するために、お互いの業務の研修を行い、お互いを尊重することが必要。
・安心・安全にやっていくための教育が必要。看護職も環境整備が必要。
・お互いの業務を知る研修、情報交換。「飲み」ニュケーションも必要。横並びの体制構築が必要。
・話し方、物言い方、コミュニケーションが大事。それが入居者のメリットにつながる
会員専用ページに研修資料を掲載いたしておりますので併せてご覧下さい。
・「特定施設の医療に関する現状と法的課題」
・「地域医療機関との連携」
・「看護職との連携」