平成24年度の特定施設専門研修は、「認知症ケア」及び「看取り介護」の2テーマで、全国6箇所で実施する予定ですが、第1回目を5月28日(月)に東京の日本教育会館で開催いたしました。認知症ケアは会員の皆さんから最も要望の多い研修テーマであること、また、看取り介護は、看取り介護加算が今年度から特定施設にも創設され、会員の皆さんの関心もより高まっていることから、今年度のテーマとしたものですが、それを反映して、当日は、94法人275名もの多数の方に参加いただき、研修会場も2箇所に分けて実施しました。
「認知症ケア」伊東美緒講師
認知症ケアは、講師に東京都健康長寿医療センター研究所の伊東美緒様をお迎えし、「周辺症状(BPSD)を読み解く~そのケアプラン、強制を強めていませんか?~」を主題として、研修を実施しました。まず5つの不同意メッセージ(服従・謝罪・転嫁・遮断・憤懣)に対する対応などの講義が行われた後、5~6名に分かれてグループワークを行い、自施設での対応事例 や悩みなどについて、情報・意見交換が行われました。
「看取り介護」島田千穂講師
看取り介護は、伊東美緒様と同じく、東京都健康長寿医療センター研究所に所属される島田千穂様を講師にお迎えし、「特定施設だからこそできる看取りケア」を主題として、研修を実施しました。病院や自宅と比較しての特定施設の強みと弱みなどの講義が行われた後、講師から示された事例に対するケアを考えるためのグループワークが行われました。
グループワークの様子
両テーマとも、参加された皆さんは、最後まで熱心に受講され、アンケート結果でも、高い評価をいただきました。具体的には、認知症ケアでは、「現場とリンクしていて、内容がよく理解できた。今後のケアプランに活かしていきたい」、「相手の立場になって考えることや発想の転換の大切さを学ぶことができた」、また、看取り介護においても、「特定施設として何ができるのか考える契機となった」、「ご本人が安心できる環境作りの大切さを学ぶことができた」などの意見 を多数いただきました。
第2回目の専門研修は、7月27日(金)に広島で開催します。講師は今回と同じく伊東美緒様と島田千穂様です。職場でも悩むことが多い認知症ケアと看取り介護を、まとめて学ぶことができる機会ですので、東京会場と同様に多数の皆様のご参加をお待ちしております。