平成24年5月11日(金)に、介護職員の処遇改善等に関する懇談会が開催され、特定協から長田事務局次長が参加しました。内閣府から「実践キャリア・アップ」(キャリア段位制度)の説明、日本介護福祉士会から「認定介護福祉士(仮称)」の説明などがあり、意見交換が行われました。特定協からは資料を提出し、以下の意見を述べました。
(実践キャリア・アップについて)
業界としても、キャリア・アップモデルの必要性は認識しており、取り組みに協力したいが、サービスの深化・職員の定着率の向上に取り組む中、「人材の流動化」を促すことには、抵抗感があることを伝えた上で、次の要望を述べました。
・各事業者が趣旨を理解・納得しないままの導入では、業務量の負担が大きくなるだけであり、各事業者が構築すべき人事制度に自然と取り込まれるような仕組みづくりをお願いしたい。
・キャリア・アップが処遇改善につながるよう、次期介護報酬改定では、少なくとも介護職員処遇改善加算廃止に見合う基本単位の増額をお願いする。また、質の高いサービスに対する介護保険外の費用の徴収の規制緩和をお願いする。
(認定介護福祉士について)
・介護と医療の連携のため、医師・看護師と調整できるような医療に関する知識・技術を身につけられるようカリキュラムなどを構築していただきたい。
・eラーニングや通信教育などの活用により、やる気があれば働きながらでも取得できる仕組みづくりをお願いする。
・知識だけでなく、実践的な能力が身につけられるよう、職場における困難事例等の研究レポートの提出やグループワーク・発表を取り入れてはどうか。
(その他)
・改正労働者派遣法の施行後も、介護分野における看護職員の日雇い派遣の容認継続をお願いしたい。
今後も、特定協では、業界の代表として現場の実情・課題を厚生労働省等に伝えてまいります。