平成25年度特定施設専門研修(大阪研修)が7月19日(金)に新大阪・丸ビル新館にて開催されました。これは今年度全国9か所(全10回)で開催を予定している特定施設専門研修の2回目にあたります。
真夏の日差し照りつける中、36法人(会員32法人、一般4法人)、91名(会員85名、一般6名)の方がご参加されました。
研修会の様子
第一部では、NPO法人「認知症の人とみんなのサポートセンター」の代表である、沖田裕子先生が「認知症ケア~本人を中心にケアを考える~」をテーマに研修を行いました。認知症の入居者様の言葉やしぐさなどを受け止め、想像力を働かせ、ご本人の好みや生活歴を理解してケアに臨むことが必要だと講義されました。スタッフのケアの方向性(手立て)を統一させるために、「スタッフ本人がどうしたいか」「なぜそうしたいか」を話しあう必要性も紹介されました。講義途中、受講生からは「認知症に理解のない主治医とどうつきあうべきか?」との質問が寄せられ、沖田先生からは「お医者さんができることより、ケアスタッフができることの方がずっと多い。」と、受講生たちを励ます助言がありました。
第二部では、特定協の理事でもある、吉松泰子先生を講師に「特定施設における看取り介護について」をテーマに研修を行いました。吉松泰子先生からは、ホーム(施設)における見取りは、病院における看取りとは別であり、病気を治すためではなく、暮らすために、精一杯の介護をし、スタッフは家族の代行をする(ただし、死への責任は家族と本人が担う)ことであると講義されました。
また見取りには、入居者や、そのご家族と、心を通わせる人間同士の関係構築が重要で、「幸せにしたい」という愛情が前提になることを紹介されました。
今回の研修会場が狭く、音響設備も不十分で、受講生のみなさまにはご不便をおかけしました。今後は、せっかくの貴重な研修機会が充実するよう会場条件につきましても配慮していく所存です。引き続き、特定協の活動にご支援・ご協力をお願いします。