研修会場には、15法人(会員9法人、一般6法人)、31名(会員21名、一般10名)の方が集まりました。
研修会の様子
第一部では、株式会社想取締役事業本部長で特定協の事務局員でもある吉村仁志先生が「特定施設における看取り介護について」をテーマに研修を行いました。ご家族の同意が取れなければ、たとえご本人様が施設での看取りを希望したとしても、看取りの判断をしないこともありうるという事例を紹介しつつ、施設の考え方と、ご本人・ご家族の考え方とを徹底してすり合わせる重要性を説明しました。また看取りこそ、介護の完結で、人生の終着を一緒に過ごさせていただく貴重な機会であると説明し、責任も大きいが、それに比してやりがいも大きいと講義しました。受講生からは、「見取りの介護は看護師のものではない、施設全体が大家族であり、全職員で見取ると教えていただき、気持ちが楽になった。現在は看取りを行っていないが、環境を整えて、少しずつ取り組んでいきたい。」といった決意の声も聞かれました。
グループワークの様子
第二部では、NPO法人「認知症の人とみんなのサポートセンター」の代表である沖田裕子先生が、「認知症ケア~本人を中心にケアを考える~」をテーマに研修を行いました。
沖田先生は、「介護者がすべてしてあげるよりも、どうやったら“自分でやった、自分でできた”と本人様が感じられるかを考えた関わりが重要である」と説明しました。また「本人様の困った行動・心理症状を変えたいと思いがちだが、自分たちのやり方や体制、時間の配分等、介護者側が工夫すべきことがあるかもしれないと視点を持って」とアドバイスしました。ビデオを見ながら、ビデオの主人公の言葉(発言)に焦点を当てて、意味や思いが何を指すか、どのように変わったかを検討するワークを行いました。受講生からは「事前課題の質問にも答えてもらえてよかった。認知症の方の気持ち、本当の姿、介護の事を、また考え直さないといけないと感じた。」との感想が寄せられました。
平成25年度の専門研修も残すところ1会場(東京3/14)となりました。この機会を逃さず、ご参加ください。